Date FM Jazz Struttin 2017.08.19
久しぶりの仙台で流れている(といっても今は、ネットを通じて全国で聴ける)Date FM のジャズ番組の感想です。前回は、2014年だったので3年ぶり。
相変わらず、洗練された大人のジャズという、先入観が先行している選曲が続きます。kumac もそろそろ、あまり考えずにリラックスして、「やっぱり、ジャズっていいなぁ〜」と聴いていても良いかなと思うようになってきたのでしょうか。
今週は、カリプソ特集。夏ということでこういう特集となったのでしょうが、相変わらず宮城は、ヤマセです。寒いです。梅雨明け宣言が出てから、太陽は一向に現れず(1,2日ぐらいは出ていたと思いますが)。ちょっと、興ざめな感じですね。でも、音楽だけは、夏ですかね。
【1曲目】マチート&ヒズ・アフロ・キューバン・ジャズ・アンサンブル「カリプソ・ジョ
ン」
ノン・ジャズ
【2曲目】モンティ・アレキサンダー「リンボ」
追っかけ再生で聴けず。
【3曲目】
ハリー・ベラフォンテ「さらばジャマイカ」
唄モノ
【4曲目】
ビリー・テーラー「サマータイム」
陽性の音。ストレートな音で好感が持てます。感情も、それほど入れずに、さらっと弾いています。この曲で個性を出すのは、難しいと思います。変に、奇をてらうとワンパターン(演奏者自身の自分の世界です)に陥りやすいと思うのです。なので、こういうあっさりとした演奏は聴いている方も、楽です。
ワン・フォー・ファン
1,029円
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【5曲目】サラ・ボーン「家に帰らないか」
唄モノ
ジャズヴォーカルの特徴は、乱暴に言えば、二つに分けられるのかなと思います。一つは、器楽的なアプローチ、音声も一つの楽器として考えて、アドリブを積極的に仕掛ける。もう一つは、その人にしかない唯一無二の肉声としての魅力を前面に押し出す。この両方ができる人は、ややもすると上手に歌ってしまいます。そうなると、ジャズの持つ、陰りとか、エネルギッシュさとか、荒削りさとかが消えてしまって、上質なポピュラーミュージックになってしまいます。サラ・ボーンは、両方を持ち合わせているのですが、どちらかというと器楽的であり、肉声としての魅力は kumac はあまり感じません。
肉声としての魅力は、ビリー・ホリデーが頂点に存在していると思います。器楽的なテクニック的なものは二の次にして、自由に自己表現をしています。
【6曲目】
宮里陽太「セテンブロ(ブラジリアン・ウェディング・ソング)」
デイブ・コーツみたいです(少々、古いかな)。こういう音が結構人気があるのでしょうか。ちょっと理解できないです。世の中に置いていかれたかな感が強いです。ベースの使い方は、好きです。できればストリングを入れないで欲しかったです。ストリングとのセッションって、どうしても譜面どおりに演奏しやすい、あるいは定石を踏む感じになりますが、まさにピッタリと当てはまるような気がします。要は、ジャズもどきです。
Colors(with Horns & Strings)
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【7曲目】ステファノ・ボラーニ「ア・ヴォス・ノ・モーロ」
ソロに入ると、俄然イタリアーノ的な弾き方をします。どこがといえば、節が「ない」、という感覚的なことです。あまり好きなテーマでもないので(またサンバです。)、どこか違和感があります。
【8曲目】ジョー・スタッフォード「オールド・デヴィル・ムーン」
唄モノ
【9曲目】デイブ・マッケンナ「手紙でも書こう」
スコット・ハミルトンの花曇りの濁ったテナーで始まります。彼、優等生的な癖のない音を選びますが、テキサススタイルを彷彿とさせる豪快なスイング感を持っています。結構好きです。今日の番組で一番良いかな。デイブ・マッケンナのピアノは、シンプルなスインギーな軽快さを持っています。彼、バラード調の曲をどう弾くのか興味があります。二人の掛け合いは最高です。
ノー・ベース・ヒット
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【10曲目】トニー・ベネット「シャドウ・オブ・ユア・スマイル 」
唄モノですが、ちょっと他の唄モノと違います。どうしてか、それは唄っている人の人生が感じられるからです。その場限りの、偽物の人生であるにしても声の主の生き様が感じられるのです。これをジャズ・ヴォーカルというのかどうかはわかりませんが、よいものは良いということでしょか。メロディーが良いとかすばらしい曲であること、それ以前の問題ではないかと、kumac は思うのです。ジャズという枠の中に入らない、もっと大きな存在に感じられます。乱暴に言ってしまえば、ただのポピュラーミュージック、エンタティナーです。ジャズの持つマイナーとしての魅力は感じられません。そこがイマイチなのでしょうね。
例えば、ジャズとはなにか、ジャズヴォーカルの定義は、ということで言えば、その人それぞれ幾万、幾億通りの考えがあると思いますが、そういうことではなく、その人でなければ出せない、逆に言えばその人の存在がにじみ出て感じられるものであれば、上手下手などどうでもよくなるということなのかしれません。
いつか聴いた歌(3)ブロードウェイ・アンド・ハリウッド
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